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ごあいさつ

 平成18年国土交通省の住生活基本法の制定により住宅政策が量から質へと更に、住宅の長寿命化への取り組みが求められるようになりました。住宅の長寿命とは、新築時の耐震性能が長期間保持されて住居人の生命と財産を守ることがまず重要と考えます。それには先ず主要構造部分の部材の耐久性能を向上させることが重要と考えます。
 我が国では、これまでに多くの地震災害で住宅をはじめ建物などの耐震性能は著しく向上されています。工法も工夫されて耐震性能の高い住宅が供給されていますが、その性能が長期間保持されるような耐久性が確保されているかというと、必ずしも十分でないと考えます。建築当初は通気設計をしていても長期間には台風や小さな地震等で繰り返し外力を受ける、又使用方法や維持管理の程度、などにより恩わぬ不具合が起こることも予想されます。
 構造面では合板は施工もしやすく、優れた耐震性能を付与することの出来る材料です。この合板が木造住宅の耐力壁にとりわけ外周部の壁に使用される時には、外壁部の雨がかり、壁内結露などの影響で、現状の建築基準法による、GLより1mの部位の防腐処理では十分とは言えないと思っています。少なくとも1階の外周壁の軸組み部は合板を含めて防腐防蟻処理が必要と考えます。ここで言う防腐合板とは、合板又は単板ヘ加圧注入による処理がされている合板を言います。接着剤への薬剤混入はかつて防虫合板でラワン材の辺材部を食害する乾材害虫のヒラタキクイムシ対策でした。単板も薄い表裏面板でしたが、現在の構造用合板は単板厚みも厚く樹種も広葉樹及び針葉樹とさまざまな樹種が使われています。これらの構造用合板の防腐防蟻処理は加圧注入が最も確実で効果的な処理と考えています。
 このような趣旨に賛同して、同業加圧注入処理業者3社と、新築及び増改築業、流通業各1社の5社により防腐合板推進協議会を設立し、防腐合板の使用の推進を図っているところです。これまでに建設現場の見学会など東京、名古屋などで実施してその効用を啓蒙しているとこるです。見学会の成果では、実施された工務店様よりお客様ヘ防腐合板による住宅の長寿命化を納得して頂き易くなったとの評価も頂いているとこるです。
このホームページが、皆様方の住宅の長寿命化、耐久性向上への取り組みの一助になれればと願っています。


防腐合板推進協議会 代表幹事 松本義勝